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日本国憲法

日本国憲法 第12条

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日本国憲法第12条(自由及び権利の保持と濫用禁止等)を連想させる法務イメージ

条文

第三章 国民の権利及び義務

第12条

第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。 又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

解説

第12条 解説

【日本国憲法12条解説】

日本国憲法の3大原則のひとつに「基本的人権の尊重」があります。この国民の自由や権利について、憲法12条は、前半部分にそれを保持する義務があること、後半部分にそれを濫用してはならないことについて定めています。

前半部分は、「人には人権があるものの、公権力によってその権利が侵害されるようなことがあってはならないものであり、もしそのようなことがあった場合には是正しなければならない」という内容です。今の日本では人権があるのは当たり前ですが、歴史的に見ると、先人たちが長年にわたって自由を獲得する努力をしてきた結果でもあります。だからこそ、国民がその権利を守る努力をしなければならないと定めているのです。ただ、この点について、憲法12条は、具体的な是正措置等を定めることを求めているものではなく、理念的なものと考えられています。

次に、後半部分では、自由や権利を濫用してはならず、公共の福祉のために利用する責任があるとしています。人は生まれながら人権を持っているものですが、ある人が権利を行使することが、他の人の権利を侵害してしまうこともあり得ます。もし、いかなることでも無制限に自由が与えられ、権利が行使できる社会では、権利を侵害される人も多くなり、トラブルばかりになってしまうでしょう。例としては、表現の自由があるからといって、他人の名誉を傷つけるような発言・表現をすることが許されるのかという問題などが挙げられます。

そこで、「公共の福祉」という概念が登場します。公共の福祉は、「人権相互の矛盾や衝突を調整するための実質的公平の原理」とされています。簡単に言えば、「お互いの権利がぶつかり合う場合には、合理的な考え方で妥協点を見つけて、一方もしくは双方が我慢しましょう」というイメージです。以前は、「社会全体の利益」と解釈されていましたが、この考えでは、「社会全体のためなら、人権を制約することも可能になってしまう」という問題があったため、今の考えに至るようになりました。

ちなみに、日本国憲法で「公共の福祉」という言葉は、この12条以外に、13条、22条、29条で登場します。具体的な人権を定める条文は、「居住、移転、職業選択の自由」を定める22条と、「財産権」を定める29条です。なお、これは22条や29条だけが公共の福祉と関係があるという意味ではありません。表現の自由(21条)など、他者と権利が衝突する可能性のあるすべての権利について関係のあるものです。

2022年11月17日 ご執筆M様 (※ 解説内容は、執筆当時の情報をもとにしております)

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