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民法第一編 総則

民法 第117条(無権代理人の責任)

章: 第五章 法律行為 条文ソース: e-Gov 法令 XML(法令番号 129AC0000000089)の Sentencetools/gen_civil_code_part1_through_html.py と同じ規則で表示(項番は円付き数字+全角スペース)。 解説: 民法第一編総則の一覧では第117条第1項・第2項のボタンがオレンジ(【解説付き】)。旧サイトの解説本文を下に転載(画像・解説用音声プレーヤーは再掲していません)。
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条文

第五章 法律行為

第117条(無権代理人の責任)

第117条(無権代理人の責任)
他人の代理人として契約をした者は、自己の代理権を証明したとき、又は本人の追認を得たときを除き、相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う。
② 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が知っていたとき。
二 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が過失によって知らなかったとき。 ただし、他人の代理人として契約をした者が自己に代理権がないことを知っていたときは、この限りでない。
三 他人の代理人として契約をした者が行為能力の制限を受けていたとき。

解説

第117条第1項 解説

〖民法117条1項解説〗

無権代理人は、自分に代理権があったことを証明する又は、本人が追認した場合には、責任を負いません。本人に効果が帰属するからです。
反対に、自分に代理権があったことを証明できなかったり、本人が追認しなかった場合には、無権代理人が責任を負います。

責任の負い方には二種類あります。
無権代理人が履行可能であれば、契約内容を履行することを相手方は請求できます。
例えば、無権代理人にも調達可能な物であれば、入手し、履行することは可能です。
しかし、契約内容が土地の譲渡のような場合であれば、無権代理人が土地の所有権を取得できない限りは履行不可能です。
無権代理人が契約内容を達成できない場合には、本人は、損害賠償請求することができます(民法415条1項)。
もっとも、履行が可能である場合にも、相手方は損害賠償請求を選択することは可能です。

2021年6月6日 ご執筆U様 (※ 解説内容は、執筆当時の情報をもとにしております)
第117条第2項 解説

〖民法117条2項解説〗

民法117条1項では、無権代理人が契約の相手方に対して責任を負う旨規定していましたが、本項ではその例外を設けています。

①契約の相手方が、無権代理人であることを知っていたとき

無権代理人が自身の無権代理行為について全く責任を負わないとすると、取引の安全を害するため責任を負わせるという前項の趣旨からすると、相手方が無権代理行為についてわかっていたうえで契約に及んだとすれば、相手方は不利益を予想しているため保護する必要はありません。したがって、そのような場合には無権代理人は責任を負いません。

②契約の相手方が、無権代理人であることを過失によって知らなかったとき

相手方が少し注意すれば代理権がないことについて知ることができたとき(委任状を確認する等)は、無権代理人は責任を負わないことにしました。もっとも、無権代理人が、自身に代理権がないことをわかったうえで契約に及んだ場合は、相手方に過失があったとしても無権代理人が責任を負います。代理権がないことを知っていながら代理人として振る舞ったことについて無権代理人の方がより責められるべきだからです。

③無権代理人が行為能力の制限を受けていたとき

行為能力とは、単独で有効な法律行為ができる者を言います。制限行為能力者とは、未成年者(民法5条2項)、成年被後見人(民法9条)、被保佐人(民法13条4項)、被補助人(民法17条4項)を言います。行為能力がない無権代理人は責任を負いません。

2021年6月20日 ご執筆U様 (※ 解説内容は、執筆当時の情報をもとにしております)

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