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弁護士コル先生のコラム

弁護士コル先生の『ためなる』コラム ~その62~

公開: 2023年8月16日 執筆:弁護士コル先生 サイト構築:yafuoo 元記事
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事業譲渡と会社分割の違いについて、会社資料や手続の流れを確認しながら慎重に検討している法律相談の場面

国選弁護後の依頼について


会社資料や手続比較表を見ながら、事業譲渡と会社分割の違いを整理している様子を表した挿絵弁護士の業務の一つに刑事弁護があることはみなさん、ご存じのことかと思います。 そして、刑事弁護人にも国選弁護人と私選弁護人が存在します。

国選弁護人は、刑事事件の被疑者・被告人については、専門的な知識を持つ検察官に対して平等に対峙するために、その費用を国が負担する形で弁護人を選任するシステムです。 その代わり、といっては何ですが、刑事事件の被疑者・被告人は弁護人について選ぶことはできません(ランダムに名簿から割り当てられることになります)。

東京の場合は国選弁護人の名簿に登録していると2~3か月に1回程度、地方の場合は、所属する弁護士会によっても異なりますが月に1回といった割合で弁護士には国選弁護担当の日が回ってきます。

今回、私が経験したのは、以前国選弁護人を担当した依頼者が、全くの別件、しかも民事事件で相談・依頼したい、という内容でした。

端から見ると何の問題もなく、以前の依頼者がご相談に来ようとしただけ、という風に見えるかもしれません(結果的には私の杞憂に過ぎなかったのですが…笑)。

私がちょっとひっかかったのは、国選弁護の際に、被疑者・被告人から利益を享受してはならない、という規定が弁護士倫理規程にあったような記憶がうっすらあったからです。

国選弁護は上記の通り、あくまで国の経費で運営されています。 そのため、国の経費に加えて依頼者である被疑者・被告人から利益を享受することは、国選弁護の信頼を失う(利益享受がないと弁護人の弁護活動の質が下がる等の弊害が生じ、その結果国選弁護の公平性も失われる可能性がある)ので禁止されているのです。

実際に、規定を確認したところ弁護士職務基本規程49条のこのような規定がありました。 「弁護士は、国選弁護人に選任された事件について、名目のいかんを問わず、被告のその他の関係者から報酬その他の対価を受け取ってはならない。」 やっぱりね…と調べた直後は思ったのですが、よくよく解説を読むと、「事件」について、被疑者国選事件または被告人国選事件についての弁護活動の対象となるものを指す、との説明がありました。

つまり、既に終了している刑事事件あるいはまったく別の事件であれば、この規定には反しない、というのが結論だったのです。 調べた結果、今回のご相談を受けるのはセーフだと分かりましたので、ご相談を受けることにしました。

弁護士職務基本規程は基本的に弁護士が守るべき弁護士倫理を規定しており、これを破ると懲戒処分等になりかねません。 今回の危惧は幸いにして杞憂に終わりましたが、何でもかんでもお金になるからと言ってうけてはいけないな、と改めて思った次第でした

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