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弁護士コル先生のコラム

弁護士コル先生の『ためなる』コラム ~その47~

公開: 2023年1月5日 執筆:弁護士コル先生 サイト構築:yafuoo 元記事
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裁判傍聴のポイントについて、法廷の流れや傍聴時の注意点を落ち着いて確認している場面

公開される手続とされない手続~裁判傍聴のコツ~


法廷案内や傍聴の注意事項を見ながら、裁判傍聴の流れを整理している様子を表した挿絵裁判傍聴、という言葉を聞かれたことがある方もいらっしゃると思います。 地方裁判所は全国47都道府県の県庁所在地に配置(支部がある都市もあります)されており、そこでは実施されている訴訟は国民の権利として公開されており、誰でも傍聴することができます。

もっとも、公開されているのはいわゆる口頭弁論手続、というものであり全ての手続きが公開されているわけではありません。 刑事事件は公開されていますが、民事事件のほとんどは弁論準備手続(または書面による準備手続)、といって非公開の手続で実施されています。 そして、民事事件については、この弁論準備手続において、書面のやり取りや議論がなされており、第1回期日、又は最後の尋問、判決期日以外は公開されていないことがほとんどです(裁判官によっては、全て公開の手続で行う場合もありますが、例外的といえます)。 そして、民事事件の第1回期日は、被告側が出廷しないことが多いので、これを傍聴しても、訴状陳述→答弁書擬制陳述となってしまい、何ら面白いことはありません。 また、尋問も事案を選ばないと既に提出されている書面や証拠がベースになってしまうので、傍聴しても何のことやらさっぱり…ということになりかねません。

傍聴に適している事件としてはまずは刑事事件、特に第1回公判期日となっているものが分かりやすいと思います。 刑事事件は基本的に全件公開で行われている上、第1回期日では検察官が起訴状を読み上げるため、事件の概要を把握することができます。 特に覚せい剤取締法違反事件等は、1回結審といって、判決期日の前に1回しか期日を行わない場合も少なくないので、(証拠そのものを傍聴人が見ることはできませんが)大体の流れ、そして被告人の主張なども把握することができます。 傍聴そのものとは異なりますが周防正行監督の「それでもボクはやっていない」(2007年)という映画も刑事事件の流れ(刑事訴訟法の仕組み)を知るには勉強になる映画です。

民事事件に関しては上記のとおり、難しいところがあるのですが、尋問にフォーカスするなら、原告・被告が個人名であり、かつ、事件名が「損害賠償請求事件」となっているものを選ぶと比較的わかりやすい事件が多いかもしれません(これらは裁判所の開廷表で確認することができます)。 というのも、個人対個人で損害賠償事件だとすると、比較的事件の筋が分かりやすい、不倫の事件や交通事故の事件である可能性がそれなりにあるといえるからです。 いずれの事件も尋問で事件の概要を把握しやすい上、当事者の感情的な側面と弁護士・裁判官の法的な側面を見ることができるのではないかと思います。

簡易裁判所や高等裁判所はまた話が違うと思いますが、傍聴の際の参考にしていただけると幸いです

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