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弁護士コル先生のコラム

弁護士コル先生の『ためなる』コラム ~その55~

公開: 2023年4月28日 執筆:弁護士コル先生 サイト構築:yafuoo 元記事
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内定辞退は自由にできるのかについて、内定通知や誓約書を確認しながら慎重に検討している法律相談の場面

内定辞退って自由にできる?~学生の素朴な疑問から~


内定通知や提出書類を見ながら、内定辞退に関するルールを整理している様子を表した挿絵我々弁護士の仕事の中に対外的に実施するセミナーというものもあります。 企業や社労士の先生方などを対象に実務的な話をするような場合もあれば、従業員全体や学生を相手に法律の基礎知識を教える、といったセミナーもあり、その内容は非常に多岐にわたります。

先日、ある大学の学生を相手にセミナーをする機会がありました。

もちろん、セミナーの実施にあたっては、ご依頼をいただいた大学の担当者の方と綿密な打ち合わせをするわけですが、最近の学生の悩みに「自由に内定辞退ができるのか?」といったものが非常に多い、という話を聞いて、少なからず驚きを覚えました。

同時に、企業が内定を出す際に、就活を終わらせるよう迫るいわゆる「オワハラ」が流行していることも知りました。

以前であれば、内定解禁日に、内定を出した後、他の企業の面接に行かないよう飲み会等をセッティングして囲い込む、といったことが行われていたのではないかと思いますが(当時「オワハラ」という概念はなかったと思いますが(笑))、そういった類のものだけでなく、就活を終わらせる誓約書を提出させたり、内定承諾書の内容として他の企業の就職活動を終了させるといったものもあるようでした。

そこまでいかないとしても、人事担当者が「今からほかの企業に電話をかけてあげようか?」といった形で暗に就活の終了を迫るといったものもあるようであり、これらを受けている学生が、実際に内定を企業から得た後に内定辞退することが問題ないのか悩んでいることが多い、というのがご相談内容でした。

まず私としては、そもそもオワハラがこれほど多様化していることに驚きました。

その上でですが、この学生の疑問に対する回答としては、内定辞退は自由にできる、ということになります。

具体的には、まず、内定が出た時点で学生と企業の間には会社側の解約権が付いてはいるものの(そのため、内定取消しは可能です。その条件はかなり厳しいものがありますが)雇用契約が成立していることになります。

そして、雇用契約の解消については民法627条1項が 「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」 と規定しています。

そのため、内定辞退を学生が申し込んでから2週間後には少なくとも辞退できる、という理屈になります。

弁護士としては内定辞退というのはあまりにも当たり前にできる感覚でしたが、学生からすると、オワハラを受け悩んでしまうケースが多いのだな…と感じた出来事でした。

かなりの大手企業でもオワハラはあるようです。 実際に就職するかを決めるのは学生の方の決断ですが、果たしてオワハラをするような会社に入社していいものなのかどうかというのは難しい問題だなと感じました。

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