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弁護士コル先生のコラム

弁護士コル先生の『ためなる』コラム ~その42~

公開: 2022年10月18日 執筆:弁護士コル先生 サイト構築:yafuoo 元記事
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示談しているはずなのに紛争が再燃した場面で、示談書や合意内容を確認しながら問題点を慎重に検討している法律相談の場面

示談しているはずなのに…


示談書の内容や合意条件を見ながら、なぜ再び争いが起きたのか整理している様子を表した挿絵少し前のお話になりますが、俳優の香川照之さんのクラブでの振る舞いについての報道や、巨人の坂本勇人選手の女性問題などが週刊誌の記事を発端として、各メディアで取り上げられました(坂本選手に関してはテレビではほとんど報じられず、巨人軍による報道規制がなされたのではないか、ともっぱらの評判でしたが…)。

さて、これら2つの事案で共通して報じられていたのはいずれも「示談は成立していた。」ということです。 被害者(という表現も適切ではないのかもしれませんが)とされている方との間では、酷な表現かもしれませんが当該トラブルは解決済のはずなのです。 恐らく、香川氏も坂本選手も著名な方ですから、相応の金額は支払われていると思います。 そして、通常、示談書の作成においてはいわゆる口外禁止条項が挿入されるはずです。 例えば「甲及び乙は、本件の経緯、本合意書の内容について正当な理由のない限り第三者に口外しないことを互いに誓約する。」といった内容です。 そして、ここにいう正当な理由とはあまりないのですが、例えば警察の捜査が入った時に警察官に話す、ですとか裁判になった時に裁判所で証言する、ですとか、かなり限られた場面ということになります。

また、万が一当事者がこれを破ってしまうと、和解金(解決金名目かもしれませんが)の返還を求められたり、この情報が公開されたことに基づく損害賠償請求が認められたりする可能性があります。

ここまでお話すればお分かりかもしれませんが、今回の報道の場合、被害者とされている方々が示談が成立しているにもかかわらず、このタイミングで取材に応じたりすることは考えにくいのです。

弁護士として思ったのは、もちろん、香川氏も坂本選手も道義的には非難されてしかるべき面はありますが、「法的には既に十分責任を取っているのになぁ…。」ということです。もちろん、週刊誌側にも取材源の秘匿の自由がありますので、今後誰がリークしたのかが明らかになる可能性は低いでしょう。

また、特にCMや教育番組においては出演者のイメージが大きくそのCMや番組へのイメージに影響することは否定できません。 そのため、香川氏の降板は確かにやむを得ないとは思います。

しかし、繰り返しになりますが、いまさら示談成立している事案を蒸し返したのはなんでなのかな…というのが正直不明です(ニュースバリューはありますし、取材費は出ているとは思いますが…)。 個人的な恨みか何かなのでしょうか。

法的には解決していても中々事案そのものが解決しているとは言い切れない、難しい話だと思いました

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