え、このタイミングで!?代理人の辞任・・・
以前、本人訴訟は難しいといった記事を書いたかと思います。と、思えばこんなニュースもありましたが・・・
愛犬チロルはなぜ死んだのか 歯石除去中に急死、飼い主が本人訴訟で“カルテの矛盾”突き止め勝訴(弁護士ドットコムニュース) - Yahoo!ニュース
このニュースだけでは、なんとも言えませんが、原告が看護師であり、医学の専門的な知識を有していたことが大きかったのではないかと思います。
さて、今回のお話ですが、最近私が担当している訴訟で2件立て続けに代理人が辞任する、ということがありました。これも以前お話ししたかと思いますが、1審での結果に納得できずに、控訴するときに代理人を変更する、というのはよくある話ではあるものの、訴訟の、しかもうち1件は、尋問が終わった後の最終盤で代理人が変わるというのは非常に稀です(少なくとも私は経験したことがありません)。
形式的には、裁判所に訴訟代理人が辞任届を提出することで、代理人の辞任は完了します。もっとも、辞任には、本当に弁護士側から辞任を申し出る場合だけではなく、依頼者に解任されている場合も含まれます。辞任届には基本的に理由は記載されないので、そのどちらなのかをこちらが知る術はありません(代理人に電話すれば、教えてもらえる可能性はあるとは思いますが・・・)。
訴訟代理人が存在しないとなると、期日が開催できません。(本人、又は訴訟代理人がいないと進行できないためです)最終盤の1件はこちらとしては、勝ち筋の心証を裁判所から得ており、その内容での和解を辞任された先生も依頼者に話をされていたのだと思いますので、先方の依頼者からすれば「何故、そんなに自分に不利な和解を勧めるんだ、この弁護士は。」と思い、解任したのかもしれません(その方が依頼者の利益になると考えて弁護士は動くのですが・・・)。この件は、今後ほかの弁護士が就くということですが、こちらとしては徒に時間を稼がれるわけにもいかないので、早期の結審を求めていくしかなさそうです(判決が出る前に財産を流出させる可能性もありますので)。
さて、もう一件はまだ序盤なのですが、今後は本人訴訟になりそう、ということでした。こちらはまだまだ争点整理の最中です。何故、代理人が辞任したのか非常に気になるところではありますが、後任の弁護士もつけない、とのことなので、今後の進行が私としては非常にややこしくなるのではないかという懸念が生じました。本人訴訟はやはり、中々書面の意味や裁判所の指示が伝わらなかったりして、主張が明後日の方向、特に感情論にいきがちです。解任するのはいいですが、本人訴訟が必ずしも有利に運ばないことは別の記事でも述べた通りです。本人の納得自体は得られるかもしれませんが・・・
いずれにしても、弁護士を変えるということは別途弁護士費用が掛かりますし、本人訴訟についてもそれ相応のリスクがあります。
実際にこの判断をするのであれば、よーく考えることをお勧めします。